



Vinyl 音の始源を求めて② 電子音楽スタジオ(1968-1974)W/LP
なら 手数料無料で 月々¥2,830から
【トラックリスト・楽曲解説】
Side A.1: 松平頼暁 / アッサンブラージュ (1968)
「フォトフォーマー(任意波形発生装置)」という、手描き図形を音に変える革新的な装置を用いた初期の試行錯誤。ノイズすらも音楽へと昇華させた実験的ドキュメント。
Side A.2: 黛敏郎 / 電子音と声のための「曼荼羅」 (1969)
数百個の発振器を重ね合わせた濃密な音響と、声明や笑い声がリングモジュレーターによって交錯する。再現不可能な「音の偶然」を捉えた大作。
Side B.1: 一柳慧 / 東京1969 (1969)
ジョン・ケージの思想に共鳴し、社会の喧騒やラジオ放送をコラージュ。日立製アナログコンピュータによる初期の音声合成も組み込まれた先駆的環境音楽。
Side B.2: 柴田南雄 / ディスプレイ '70 (1970)
大阪万博・日本館のために制作。膨大なテープ編集という、気の遠くなるような「職人芸」によって構築された、生楽器と電子音の鮮烈な対比。
Side C.1: 湯浅譲二 / ヴォイセス・カミング (1969-1971)
「電話の交換手」「友人へのインタビュー」「政治家の演説」を素材に、人間の声と意味の境界を探求した三部作。音楽と生命の根源に迫る。
Side C.2: 三善晃 / トランジット (1970)
万博日本館での上演作。打楽器の生演奏をリングモジュレーターで変調。膨大な数のテープ素材を厳選し、オフラインで緻密に組み上げた執念の結晶。
Side D.1: 篠原眞 / ブロードキャスティング (1974)
NHKの20時間に及ぶ放送をコラージュ。当時のアナログ技術では不可能に近い同期作業にエンジニアたちが挑んだ、電子音楽史に残る伝説的エピソードを持つ一曲。
Side D.2: フランク・ベッカー / 侵入 (1972)
ジェットエンジン、読経、風鈴……。日本の日常に溢れる音をフィルターや変速技術で加工し、異空間へと再構成したテープ・ミュージックの極致。
A.1: Matsudaira Features the "Photophormer" (1963), an early arbitrary waveform generator. A fascinating document of trial and error involving intentional pulse noise.
A.2: Mayuzumi Utilizes LAM (volume control) and Ring Modulators to process sine wave clusters and human laughter (Joruri).
B.1: Ichiyanagi Inspired by John Cage's chance operations. Includes early speech synthesis using Hitachi's analogue computer.
B.2: Shibata Produced for the Expo '70 Japan Pavilion. A testament to the "offline production" era using labor-intensive tape editing.
C.1: Yuasa A trilogy exploring the genesis of human voice and language. Includes "Tele-phono-pathy," "Interview," and "A Memorial..."
C.2: Miyoshi Created for Expo '70. Fuses live percussion with ring modulator textures through immense tape-editing efforts.
D.1: Shinohara A 20-hour NHK broadcast condensed into a collage. Famous for the legendary synchronization challenges faced by engineers.
D.2: Becker Tape music recorded at NHK in 1972. Fuses natural sounds (Buddhist chants, jet engines) with advanced studio processing.
【プロジェクトについて】
このアルバムは、クラウドファンディングで集まった多くの支援者の皆様の熱意によって、今日再び命を吹き込まれました。
収録された作品群は、日本の電子音楽史においてまさに「黄金期」と位置づけられる、渋谷・神南の「NHK電子音楽スタジオ (1968-1974)」で産声を上げたものです。当時の最先端技術と、作曲家の奔放なイマジネーション、そしてそれを形にしたエンジニアたちの「職人芸」が結晶したこれらの音源は、どれもが国宝級の価値を持っています。
皆様の温かいご支援・ご協力が、日本の文化遺産を次世代へと前進させる大きな力となります。ぜひ、この深淵なる音の世界を体験し、プロジェクトの歩みにご同行ください。







